横山喬之(よこやまたかゆき)です。現職は大学教員で、今は大阪にある摂南大学で体育教員をやっています。現在38歳、生まれは新潟県です。柔道が専門競技で、今年で30年を迎えました。
2010年から柔道の形競技として大会へ出場することになり、これまで世界選手権で7回チャンピオンになることができました。アジアでも2回、国内大会では9回優勝しました。
形競技は、技をかける側、技を受ける側で成り立ちますが、私は「受け身を取る側」の役割です。
そうですね、一般的に皆さんが、柔道といえばのイメージが強い「戦いの柔道」は「乱取(らんどり)」と言われるもので、時間内に自由に技を掛け合い勝負を競うもの。
私が行っている「形競技」は、技の掛け手と受け手が決まっていて、二人一組ペアで、決められた手順のもとに技を順番に披露していきます。正確さ且つ美しさ、その場の立ち振る舞い全てなどが総合的に採点されて点数を競い合うものになります。
私も元々オリンピックを目指して乱取の競技を行ってきましたが、形競技の盛り上がりや、恩師からのすすめもあり、2010年から正式に形競技へとシフトすることになりました。
競技人口で見ると他の人気スポーツに比べてけして多くはありませんが、日本の柔道家というのはオリンピックでも見るように世界の上位に食い込む技術、実力があり、育成のカリキュラムも世界トップレベルのコーチングや指導法が確立されています。
日本人の体格が柔道にマッチするのか、日本でトップレベルの選手になれれば、世界で戦える素養はおのずと築ける点が柔道の一つと魅力だと思います。
また、乱取の緊張感や激しさが柔道の魅力としてありますが、年齢を重ね、激しい練習は厳しいが、でも柔道から離れたくないと形競技にチャレンジする選手も多いです。
形競技は「生涯柔道」としての主旨もあるので、そういう意味では人生を通して柔道という競技を楽しめるのも魅力ですね。