Episode.4

伝え方がすべて
子供たちが夢や目標を見つけるヒントを求める親御さんも多くいらっしゃいます。
何かヒントはありますか?
子供たちは、年齢が低ければ低いほど、当然情報も少ないですし、イメージも湧かないと思います。

例えば、それがたまたまJリーグの試合を見に行きました。そこでサッカーしている人たちを見て、格好いいと思ったり、あそこでやりたい!って思うことがきっかけだったり。テレビで見ることもそうかもしませんが、何かそういうものに触れるきっかけを与えることは大事ですよね。

私が高校生の育成をしている時の話で言うと、気持ちが入らない選手がいたら、その選手に近い選手をピックアップして、その選手の映像を送ったりしていました。お前もこういう風になれるんじゃないかっていうメッセージです。

やはりその選手自身が「自分でもできるかもしれない」とか、そういう何か希望を持たないと夢は描けないし、その夢が具体的な目標になっていかない。

だからまずはその夢を持たせてあげるきっかけとして、色々なものに触れさせてあげられることですよね。
これはもしかしたら親御さんの方ができることかもしれないです。
「モチベーション」について吉永さんの考えをお伺いしたいです。
単純に自分自身もそうですが、褒められたり、認められると嬉しいじゃないですか。
それはやっぱり、子供だってプロだって同じであって。

私自身はできるだけ良いところを見つけて、そこを伸ばしてやりたいなと思っています。
できる限り具体的にその選手の良い部分を認めてあげる。褒めてあげる。
それだけでやる気が出ますよね。一番意識しているのはそこです。

あとはできないことに対しての伝え方が大事かなと。
「これはすごくうまくできるよね」という褒め方と、「でもこれできないよね」って言っちゃうのか、もしくは、「これができるともっといいよね」って伝えるのか。

ほんのちょっとした言葉の違いですけど、その言葉一つで選手の感じ方、受けとめ方は変わります。
これができたら俺もっとすごくなれるんだとか、なんかこうポジティブな捉え方ができるかどうかっていうのは、言葉一つですが、大きな違いですよね。
吉永さんの著書にもありました「要求」部分の伝え方ですね!
そうです。
私はあえて選手自身の課題、できない部分も伝えていくので。それも本当に、伝え方次第じゃないかなと。
やっぱり人間、嫌なことを言うのが一番難しいじゃないですか。
若い指導者への育成でも、これちょっと良くないなって思う時に、仕事としても言わなきゃいけないことはあります。でもやっぱり、そこでも「それだめだぞ」っていう言い方は極力しないようにしたりして。
「これができたらもっといい指導者になれるよね」っていうような言葉掛けや、伝え方、言葉の使い方は一番気をつかうところですし、最も大切にしているところです。
選手やお子さんへの声がけの大きなヒントですね。
みんな一緒です。 人とのコミュニケーションは、相手がどうであれ、誰であれ関係なく。 常に気をつけなきゃいけないところじゃないかなと思います。
吉永さん、貴重なお話をありがとうございました!

本当に子育てや育成についての、多くヒントや学びをいただきました。
物事を見る角度がより一層変化していきそうです。

最後に、読んでくださっている皆さんに向けてメッセージをお願いします。

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Kazuaki Yoshinaga
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