はい。私はよく選手たちに「徳を積め」という話をしています。
「どういうことをしたら人は喜ぶんだろう」とか、そういうことを考えて、行動していくことが、運を引き寄せる、つまりは自然と人に応援される人となり、自然と徳を積んでいることにも繋がっているんだろうなって思っています。
品がある行いをするとか、誠実に生きるとか。
心技体で練習をしたら高められる部分ではないところに気を遣うことが大事だと思い、自分自身も日々意識しながら生活しています。
「人間教育」の部分です。
選手たちをスポーツ推薦で受け入れている以上、競技成績を高めることが一番にしなければという考えもあるのですが、でも選手たちは4年後、社会人になる。そこを考えたときに、やっぱり柔道やっててよかったなとか、周りから柔道やってたからしっかりしてるんだなって言ってもらえることの方が大事だと思っています。
もちろん選手たちの実力や、練習環境も揃っているので、それが結果として残せるものに繋がったら、私はそれは「おまけ」って言ってるんですけど、頑張ったご褒美がもらえたねってそんな風に伝えています。
そうですね、自分自身に妥協しないとか、己に勝てる人間、です。
自分の甘さにどう勝っていくかっていう。
緩めようと思えば緩められると思うんですけど、そんなときしっかり、自分を持って貫いていく姿が見える選手は、教え子でもすごいなって尊敬します。