はい、小学5年のときに、ターニングポイントとなる出来事がありました。
一つは成績で、小学時代、県で初めて入賞できたんです。2位ではありましたが、チームとしては大きな快挙で、自分自身も活躍できたのもあり、本当に嬉しかった!チーム関係者みんなで本当に盛り上がった試合でした。
そして更に衝撃だったのが、その後の祝勝会のこと。
もう、みんな嬉しくて!監督も親たちも、もちろん子供達も。
みんなで夜飲みに行くぞ!みたいな感じになったんです。そして、地元の居酒屋にみんなで行って、小学生ながらそこに呼ばれて、みんなでわいわいするっていうのが、めちゃくちゃ最高に楽しくて!
そこの輪に呼ばれて、大人たちに食え食えって言われて、また友達と遊んで、そしてまた呼ばれて、みたいな。
なんか目に写る世界といったら大袈裟かもしれませんが、こんなチームメイトとワイワイできるし、親はなんかすっごい笑って喜んでるし、そんな光景が最高に楽しかったですね。
勝ったらこんなにいいことがあるのか!って。
あのときのみんなの笑顔と、自分の中での衝撃が忘れられない。
この出来事が当時、小学生だった自分にとって本当に大きくて。気持ちが入るきっかけにもなり、柔道がんばろうって前向きに取り組めるようになりました。
これが小5の夏くらいの話ですね。
小学の卒業文集に柔道のことを1ページ書いています。
「6年生のときに全国大会に出場できました。これからも柔道を続けてオリンピックや世界選手権に出れるような選手になりたいです」
って書いてるんですよね。
小学6年時に道場初の全国大会出場の切符を手に入れました。それで自分だってそういう所を目指してもいいんじゃないかって、そんな勘違いを起こし始めたんですよ。笑。
今思えばまだ憧れの気持ちが強かったと思いますが、その頃から大舞台での夢を描いてましたね。
小学校最後に実力も結果もついてきて、ようやく自分なりに柔道一生懸命やる理由ができてきた感じです。
幼少期は活発なタイプで、周りを気にしない、空気を読まない、自分大好きタイプでした。笑。雪が降っていてもいつも半袖短パン、裸足でいいるみたいな、そんな子で。誰に何て言われても全然気にしない感じで。
それが小学5年生くらいで初めて、あれ?って、何か人とのギャップを感じはじめたんですよね。本当は半袖着たいけど、長袖着ようか、みたいな。笑。何となく人目を気にするようになりました。これは何かきっかけというより、成長と共にだと思います。
そこから協調性も学んではいくのですが、でも柔道が強かったので、まぁ生意気だったんですよ。でもそんな感じで小学校から中学校にあがり、やっぱりそこで色々社会を知るわけです。
先輩にタメ口きいて、弱い先輩に対してちょっかい出したりしてたら嫌われるんですよね。それで、今まで自分のやってきたことが失礼に値したんだなって反省して。先輩にも謝り、人に対しての接し方っていうのを経験しながら、徐々に学んでいきました。
両親とも柔道は未経験だったので、指導に関しては先生にお任せでした。
ただ一つ軸としては、「やめたいとか、行きたくない」っていうことに関してはすごく厳しかった。最後までやり遂げる、ということに関しては、いつも厳しく言われていました。
柔道の試合を見に来ることもありましたが、どんな結果であれ、ひとまず「今日もよく頑張ったね」っていう迎え入れ方をしてくれたので有り難かったです。
幼稚園、小学校時代は感情が出まくってましたね。
特に同級生や下級生に投げられたときが、一番悔しくて。練習終わり頃に30%くらい泣いてて、家に帰って全力で100%泣く、みたいな。全然平気ではいれなかったです。
今も 小学生の試合とかを見ていると、投げられるとやはりあの頃の自分と同じような表情をしている子をよく見かけます。声をかけてあげたら、今にも泣きそうな、そんな表情。
上を目指して頑張っている子なら尚更、平気ではないと思います。
家に帰って思いっきり泣いて。でもそこには家族がいるんで。「次、頑張ったらいいんだよ」ってそういう慰めの言葉があるから、また次頑張ろうって立ち直ってましたね。
まあ泣くとスッキリしちゃうんで。思いっきり泣いて、切り替えて。次を迎えるっていう感じでした。